(有)二階堂商店

しもたや。

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ながいくび(仮)⑦

嫁子が書いた駄文。横書きに不慣れなため、非常に読みにくいです。
読みにくい上につまらないものを見る覚悟のある方のみどうぞ。



「……。」
「ンだよ。じろじろ見てんじゃねーぞ。」
呆然とする彼に悪態をつきながら、その“姫”なるものは男の手首のほうへ移動を始めた。防寒具を着込んでもなお逞しさとは程遠いその腕でも、彼女にとっては十分なスペースなのだろう。視線をこちらに残したまま後ろ歩きをして見せている。
「こら、なんだその態度は。」
男はあわててその小人に手を伸ばすが、それは弾むように肩へ足を掛け、邪気のある笑い声を残して焼きそばの中へ埋没していった。
「せめて初対面の人の前でぐらいもう少し……ごめん、気を悪くさせたかな?」
片手で自分の頭をまさぐりながら、申し訳なさそうに肩をすくめる。追ってくる指の隙間で赤いメッシュが笑っているのが見え隠れし、彼は男の頭頂部を見つめながら曖昧に返事をした。またあの何もない笑みが視界の下のほうに現れているが、今はそれに苛立つ余裕もない。
「あぁ、そうだこんなことしてる場合じゃないや、とりあえずあれ開けてみようか。」
後ろへ抜けていく男の視線の先にあるものが何なのかは振り向かなくても理解できる。そのためだけに赤の他人の男が二人、こんなところへやってきているのだから。
彼がビニール袋からあの箱を取り出す間に、男は自分の鞄から文庫本のようなものを引っ張り出すしていた。鞄からへその緒のようにずるずると伸びた電源コードをみるに、最近何かと耳にする「コンパソ」とか言うものなのだろう。とにかくコンパクトで持ち運びには便利だが、何もかもが小さすぎて扱いづらいというアレだ。コンセントを探す背中からあのメッシュの小人が飛び降り、足音もなく歩いてくる。
「おい、それ、見せろよ。」
そう言われて思わずあたりを見回すと、あきれたようなため息と頭をかくしぐさが返ってきた。自分に話しかけてきたのが一体何なのかはわかっている。それの見ている方向には自分の他に誰もいないことも、「それ」が今机の上に置いたばかりの箱をさしていることもわかっている。解っているのだ。だからこんなものごときに「バカじゃねーの」などと言われるいわれはない。ただ、どうやって見せればいいか迷っただけだ。箱を床に置くのはどうかと思うが、これの頭の上にかざすのも微妙だ。机にあげればそれでいいのだろうが、果たしてこれをどう扱ったものか。迷った挙句、視線を上げた。
「……なぁ、これ掴んでも壊れん?」
「なんで本人に訊かねーであっちに言うんだよ。直接訊きゃいいだろ直接!」
靴の側面に蹴りが入っているが、正直こんなものとどう接したものかわからない。結局、蹴りを入れ続けてくる物体は戻ってきた男が手のひらに回収して机の上までエスコートした。暑苦しい部屋のせいだけでなく頭痛がする。
公園にできた見慣れないオブジェを眺める子供のように箱の周りをぐるぐると何週もし、表紙のように開く部分に頭を突っ込んで、傍若無人はようやく動きを止めた。
「あーあ、誰かさんがもうちょっと早く会社出てりゃーなー。だからホットは止めろっつったんだよ猫舌のくせに」
箱にもたれるように、態度だけは大きくあぐらをかいて視線を送る直径数ミリの目と口でも、この男に肩を落とさせるには十分なようだ。……いや、そんなものにひれ伏してしまうほど精神が脆弱なだけか。
「ごめん。いや、でもほらおかげでこうして新しい出会いが、ね?」
低いテーブルへと背中を曲げて話しかける背中を見ないように、片手で自分の頭を掴んでこめかみに親指と小指を押し込んだ。見ていられない。息を下へと追い出すついでに瞼も押し下げ、薄暗い部屋のなかの闇から自分の分だけを少し濃くする。
「ま、いーや。武装は手に入るんだし。パシリはこの際ゼロモデルで手をうってやってもいいし。」
「……ゼロかー。ゼロ……うーん……。あんまり好みじゃないんだけど……具体的には?」
「あれだ、パーティオとかいうやつ。何でも言うこと聞きそうだし。」
「あぁ、やっぱかわいい系か……ロッカのことだからそうくるとは思ってたけど」
「っちょ、関係ないだろかわいいとかはっ!」
闇では音はかき消せなかった。仕方なく、だらしなく崩れた背中に咳払いをする。
「あぁ、待たせてごめんよ。じゃあ開けようか。」
両手でそっと箱を持ち上げ、男はそれを差し出してきた。せっかくだから君があけてあげなよ、と言いながら。



嫁子の | コメント:4 | トラックバック:0 |
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コメント

何故だろう、傍若無人なのにほほえましいのは。
あと、最初の台詞を、恥じらいながら言ってる姿を想像してしまいキュンとしてしまった私は末期だと思う(ぁ

そして主人公(?)の神姫に対する視点の違いが如実に表れているのが興味深い。
紳士は基本的に神姫と同じ目線ですが、一般人(?)の視点とは大きな違いがありますからね。
でも、ロッカさんのそれに対する反応が逐一ほほえましく感じるのは……。
親ばかなんですね、分かります(ぁ

しかし、ゼロモデル……。
気になる用語ですが、楽しみにする方向でとどめておきます。

追伸:事後承諾ですが、「最後の布服」の一枚目の写真のロッカさんを保存させていただき、携帯のトップからすぐに見れるようにしました(ぁ
 嫁子先生、なんでロッカさんはこんなにかわいいのん?
 何、俺死ぬの? 殺られるの?(ぇ
 悶える的な意味で(ぉ
2010-01-07 Thu 10:32 | URL | 東雲 [ 編集 ]
いよいよヤシュさんとの初対面…は次回だった!
からすまは はやとちり している!

ああー、ロッカさんはかわいいなぁ。
本人を前にして云うと殴られそうですが、それもまたいいなぁ。(おい

未だ“こんなもの”扱いをする彼が、神姫魔道にじわじわと踏み込んでいく様子…これからもじっくりと観察させて頂きますw
2010-01-08 Fri 02:54 | URL | 烏丸 賽 [ 編集 ]
むむ、確かに初めて神姫さんに接するとなるとちょっと戸惑ってしまうかも
ロッカさんのマスターさんと主人公さんの感覚の相違を感じますね

それにしてもロッカさんのセリフからして彼も当初は武装だけでなく
神姫さんそのものも購入させる予定だったのでしょうかね?
神姫さんそのものは主人公のもとへお迎えされるのでしょうけども
ロッカさんとパーティオの組み合わせというのもスゴク可愛いそうですw

2010-01-09 Sat 22:25 | URL | arahabaki [ 編集 ]
≫ののめぱぱん

ロッカさんが殺人級にかわいいのは貴方のせいだよ!ヤンキーがデレるほうのヤンデレ設定も貴方の発言からですもの!

親が娘の写真をケータイで見てなにが悪いの!当然の権利だよぱぱん!


≫烏丸 賽さま
>初対面は次回
次回とは限らないze!
嫁子が書くと展開が遅すぎるんですorz

ロッカさんは殴ったりません。何かある旅に頭めがけてに氷の角をプレゼントしてくれるいい子です。

>じわじわと
急転直下の大落下……の可能性はないかい?


≫arahabaki さま
だって1/12の人語を解する何かなんて未知のもの過ぎるじゃないですか……!

>予定
いい感じの武装を探す→見つけたのがフルセット→じゃあ本体は妹分ってことでお迎えしていいよね!みたいな感じかと。

>ロッカさんとパーティオ
内心デレデレメロメロなのに威張ってみせちゃったりするんでしょうかねぇ……。

2010-01-09 Sat 23:32 | URL | 嫁子 [ 編集 ]

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